アラカルト第2回
もやし
- 緑豆もやしの製造方法
緑豆の種に水を与え、温度調節をして発芽させて育てます。
種を育てるのはわざと暗くして光に当てずに温度25度、湿度70~90%の環境で育て、2日目で発芽しおよそ1週間で10cmほどに育つのでこの時点で出荷されます。これ以上育てても、芽は伸びずに枯れてしまうからだそうです。
- 生で食べない理由(細菌について)
暗い部屋で室温25度、湿度70~90%で7日間・・・・・、細菌の生育と発育には最適な環境ですね。
細菌発育の3原則、①.栄養 ②.温度 ③.水分 見事に一致します。
やっと光に当たるのは店頭に並ぶ時ですが日光には当たらないので殺菌効果もなく、店頭に並ぶ頃には1g当たり10~100万個以上の菌が検出されると言われています。菌は一般生菌だけでなく大腸菌群も生息しています。つまり、生で食べない理由は菌の多さですね。これが、生で食べない理由です。
- 賞味期限
店頭の冷蔵ケースに並んでから2~3日。傷んできて色が変わったり、酸っぱい臭いがしたら食べるのをやめましょう。
賞味期限が短い理由に、何度も運ばれたり手に取られたり、動かされることによって袋の中でもやし自身がエチレンガスを発生させ傷んでしまうこともあげられます。
- 余談
もやしを漢字で書くと「萌やし」です。
「萌え(もえ)」?かなりイメージ違う感じですね。
- 細菌検査の思い出
むかしむかしのお話です。
時間があったら読んで下さい
私(筆者)が細菌検査を担当していた頃の話ですが、いろいろな食品や雑誌など手当たり次第に大腸菌群の拭きとり検査をしました。
当時(30年前)の食品管理は今ほどきちんとおこなわれていなかったこともあり、肉類は当然ですがハムやウィンナーからも大腸菌群が検出されました。
ハムやウィンナーは肉屋さんのバットに入れられ納品されていましたので、スライサー等の器具や手指からの二次汚染が原因と考えました。
野菜の中で、一番多く大腸菌群が検出されたのが「もやし」でした。
納品されたもやしを拭き取り24時間培養した培地のコロニー(日本語でいうと「集落」)を見た時はあまりの菌の多さにびっくりしました。
キャベツやじゃが芋なども大腸菌群が検出されましたが、もやしの菌数にはおよびません。
更に、もやしを1回、2回、3回と洗浄した後も検査してみたところ、3回洗浄後も洗浄前の数値より減ってはいましたが大腸菌群が検出されました。
当時はいろいろな食品から大腸菌群が検出されました。
それで、何を見てもその培地のコロニーが頭をよぎり、食欲もなくなったことを思い出します。
参考 大腸菌群に用いた培地はデソキシコレート培地です。
- 品種
- ①.緑豆(りょくとう)もやし
グリーンマッペとも呼ばれる大豆に似た緑豆を発芽させて作るもやし。 - ②.大豆もやし
大豆を水に浸して暗所で発芽させたもので5~10㎝ほどに伸びたら頭に豆をつけたまま収穫するもやし。
根も切って出荷するので別名「根きりもやし」とも呼ばれます。 - ③.ブラックマッペ
けつるあずき(ブラックマッペ)を発芽させて作るもやし。 - ④.アルファルファ
日本名を「紫うまごやし」という、牧草の種子を発芽させたもやし。
- ①.緑豆(りょくとう)もやし
最後まで読んでいただきありがとうございました。