玄米食について
1.私の体験から
私は2年ほど前から1日1食基本は昼食を玄米食にしました。
きっかけは食育の祖である石塚左玄の正食と食養にもとずく食事療法に興味を持ったことによります。
玄米食を始めて実感した事は快食快便の爽快感でした。
92歳になる母の食事は3食介護サービスを利用しています。時々深刻な便秘になり1週間以上便通が無いこともあります。その時はご飯を玄米に替えると2、3日で本人も驚く程に出てきます。
これは玄米の食物繊維が腸内細菌を活性化して腸内環境が改善された事によると考えられます。
2.玄米の消化については、洗米の後玄米は白米よりも水を吸収しにくいので12時間しっかりと浸漬させます。水は玄米2合に対して、水は約600mlが目安です。後は水分量を何度か試して頂き好みの炊きあがりの硬さにして下さい。
豆類を炊く時同じ様に考えて十分水に浸して置く事で柔らかくなり消化には問題はないと思います。
炊く時は圧力鍋でなくても普通の電気炊飯器でも土3分づき鍋などでも大丈夫です。
白米に近い食味を求めるならば精米歩合を調整する方法が有ります。
白米を100%とすると7分5分3分づきが出来ます。3分づきで70%の玄米成分が残ります。
3分づきでもかなり白米の食味に近いと思います。
玄米についてのリスクは残留農薬が懸念されますので無農薬、有機栽培のものを選ぶ事を勧めます。
3.玄米の栄養価と効能については国際的に高く評価されています。
その原点となったのが下記のマクガバンレポートです。
◎アメリカにおける現代栄養学の源は、1975年にアメリカ上院栄養問題特別委員会によってまとめられた「マクガバンレポート」でした。
当時アメリカでは、心臓病だけでもアメリカの経済は破綻しかねないといわれるほど医療費が増大していました。
そのレポートでは、心臓病をはじめとする諸々の慢性病は、肉食中心の誤った食生活がもたらした「食源病」であり、薬では治らないと結論づけ、高カロリー、高脂肪の食品つまり動物性食品を減らし、できるだけ精製しない穀物や野菜、果物を多く摂るように勧告しています。
そして、そのレポートの中で最も理想的な食事は、日本人が元禄以前に食べていた食事であると明記されたのです。元禄以前の食事とは、精白しない穀類を主食とし、季節の野菜や魚介類といった内容になります。
こうした背景もあって、アメリカ国内はもとより世界中で日本食ブームが起こりました。
何故元禄以前?
元禄以後は戦乱が治まり米の生産量の大幅な増加と明から機械的な精米機が輸入された事で
白米が急速に普及しました。
その結果「江戸わずらい」、 すなわち脚気が大流行したという話が歴史にも残っています。
明治時代、日清日露戦争では陸軍は戦場食を白米にした事で脚気になる兵隊が急増、実際の戦闘で戦死した人数より病死した人数の方が多かったといわれます。
しかし今と比べ米の食味も悪く炊飯条件の悪い戦場では兵士にとって玄米は不味かったに違いありません。
お米は精白することで、胚芽に含まれるビタミン、酵素、ミネラル、食物繊維といった、 貴重で重要な栄養素が無くなってしまいます。
ですからレポートでは単に日本食とは言わず、 栄養的に優れている玄米を主食にしていた頃の和食が理想的な食事というわけです。
4.玄米のデトックス効果について
◎発芽する前の玄米には、フィチン酸(IP6)という物質が多く含まれています。フィチン酸は、水銀や鉛といった重金属と結合して、体内の有害物質を排出する働きをしてくれます。このフィチン酸の強力な解毒作用は、体内の有用なミネラルまで排出してしまうのではないかという説もありましたが、近年、メリーランド大学のシャムスディン教授らの動物実験で、フィチン酸が血液中のミネラル(Ca2+、Fe2+、Mg2+、Zn2+)の濃度に影響を与えなかったことが科学的に立証されました。
強力な排出機能をもつフィチン酸は、様々な食品添加物や有害な環境物質に囲まれている現代人にとって、とても有用な物質といえるでしょう。
玄米について更に詳しい情報は下記のWikipediaがとても参考になるとと思います。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%84%E7%B1%B3
Kazuでした。
ちなみに、このフィチン酸は、種子を有害な物質から守り発芽させる働きもありますが、一旦発芽してしまうと、役目を終えて消えてしまいます。