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知恵袋(28号)

発酵食品を活用しよう

冬の季節になると発酵食品である「酒粕」がTVで取り上げられる事が多くなります。
古くから日本で食べられている素晴らしい発酵食品は、「酒粕」のほかにもたくさんあります。発酵食品をもっと活用してみませんか。
発酵食品の意味は「食材を発酵させることによりできる食品」です。人類が初めて作った発酵食品はナンだと思いますか?(以下、ウィキペディアより引用)
現時点で確認されている考古学的に最古の発酵食品は、8000年前のコーカサス地方のワインである。
また、イランでも7000年前のワインを製造した証拠が確認されている。

1.発酵食品の分類をすると(食品成分表の食品ITEM順に)
(1)穀類
 ・パン(生地)(中東・ヨーロッパ)---- 小麦をパン酵母で発酵
 ・くずもち(関東風)(日本)  ---- 小麦を乳酸菌で発酵
 ・酒粕(日本)         ----- 米を米こうじで発酵
(2)豆類
 ・納豆、醤油、豆味噌(日本)、コチジャン(韓国)大豆を麹菌、酵母で発酵
 ・豆板醤(中国)ソラマメと唐辛子を麹菌などで発酵
 ・臭豆腐(中国)、豆腐餻(沖縄)豆腐を発酵させたもの
 ・テンペ(インドネシア)大豆をテンペ菌(クモノスカビ)で発酵
(3)魚介類
 ・鰹節(日本)カツオを麹カビで発酵
 ・塩辛(日本)微生物ではなく、原材料そのものがもつ酵素による酸化発酵
 ・くさや(日本)発酵したくさや液に魚をつけ込み干した干物
 ・ふなずし(日本)鮒の乳酸菌発酵
 ・飯寿司(日本)、シッケ (発酵食品)(朝鮮)魚介類を麹や麦芽を使って米とともに発酵したもの
 ・魚醤(東南アジア、東アジア)微生物ではなく、原材料そのものがもつ酵素による酸化発酵
 ・アンチョビ(ヨーロッパ)魚を発酵
(4)獣鳥肉類
 ・キビヤック(イヌイット)海鳥の発酵
(5)野菜類
 ・漬物(日本)野菜を発酵させたもの
 ・キムチ(韓国・北朝鮮)
 ・ザワークラウト(ドイツ)
 ・ピクルス(ヨーロッパ)
 ・ナタ・デ・ココ(フィリピン)ココナッツを発酵
 ・バニラ 種子鞘の発酵により香料を得る
 ・黒ニンニク ニンニクを加湿、常温発酵させたもの
 ・タバスコ 唐辛子を岩塩・穀物酢共存下で発酵させたもの
(6)乳製品(牛乳や豆乳を乳酸菌で発酵)
 ・ヨーグルト(中東・ヨーロッパ)、チーズ(中東・ヨーロッパ)、馬乳酒(モンゴル)
(7)嗜好品類
 ・日本酒(日本)米を麹菌と清酒酵母で発酵
 ・ワイン(中東・ヨーロッパ)葡萄をワイン酵母で発酵
 ・ビール(中東・ヨーロッパ)大麦の麦芽をビール酵母で発酵
 ・シードル(ヨーロッパ)りんごをりんご酵母で発酵
 ・ヤシ酒(東南アジア・アフリカ)ヤシの樹液を酵母で発酵
 ・発酵酒の蒸留酒、焼酎(日本)、泡盛(日本)、ソジュ(韓国・北朝鮮)、白酒(中国)、
  ウイスキー(イギリス)、ウォッカ(ロシア)、テキーラ(メキシコ)、
 ・紅茶(中国・インド)発酵茶。微生物ではなく、原材料そのものがもつ酵素による酸化発酵
 ・烏龍茶(中国など)紅茶と同様
(8)調味料類
 ・みりん、酢、味噌
 
(以上、ウィキペディアより引用)

発酵食品をもう少し掘り下げてみましょう

・健康に役立つたくさんの微生物の働きから生まれる発酵食品のメリットを4つあげるとすると

2.発酵食品の効用
(1)消化を良くする
酵母や酵素を始めとした微生物の働きにより、発酵食品はある程度消化された物なので人間が消化するのに必要な消化酵素やエネルギーが生の食品に比べて少なくてすみます。
 ヨーグルトなど特に腸内環境を整える乳酸菌もそうですが、発酵食品には善玉菌が多く含まれていて私たちの体を改善する働きがあります。乳酸菌は腸内の腐敗物質(アンモニアなど)の増加を抑える働きがあります。また、体外から入ってくる病原体などと戦う免疫細胞も腸には多数存在しています。発酵食品に含まれる微生物はこの免疫細胞を活性化することがわかっています。
 免疫については■第26号■「癌や風邪にかからない体を作るには」でも書きましたので参考にして下さい。

(2)食べ物の栄養価を高める
 医学が発展していなかった時代の発酵食品は今で言うサプリメントや薬のように考えられていた一面があったのではないのでしょうか。これは発酵により本来その食品には無かった成分が新たに生まれたことでもわかると思います。さらに発酵させる微生物にも体によい働きをする物があります。乳酸菌が腸の環境を整えることや、納豆菌が血流を良くすることなどは広く知られているところです。
 また、解毒をする働きもあります。猛毒のある「河豚」(ふぐ)の卵巣を塩や糠で長期間漬けて、微生物の働きにより無毒化した「河豚の卵巣の糠漬け」などが良い例ではないでしょうか。
 独り言・・・最初に河豚やなまこを食べた人って凄いですよね

3.長期保存が可能になる
 日本では醤油や味噌など長期保存が利く発酵食品が重宝されています。これは発酵によって発生した微生物が腐敗を防ぎ、食べられる状態で食品を保っているからだといえます。
 ふな寿司、くさやは両方共私は苦手ですが、保存のきく発酵食品ですね。

4.味を美味しくする
 食品のでんぷんや糖、たんぱく質を分解し新たな「うま味」をつくりあげてくれます。
家で作るぬか漬けや手作り味噌等は微生物の組み合わせが違うので味も違って来ます。
 もちろん発行させる微生物そのものの「うま味」もあります。長い歴史の中で人々に愛されてきたのは美味しいからこそですね。

・伝統的な大豆の発酵食品である納豆と大豆の代謝の違いをみると
生(乾燥)の大豆は成長や代謝が活発にならないように酵素の活動を抑制する物質が含まれています。
リスなどの木の実(種)を食べる動物たちは、落ちてすぐの生の木の実を食べずに土に埋めた後、発芽させてから食べます。
発芽させることにより酵素抑制物質が無くなり、成長のための酵素による代謝が活発になったものを食べるためです。
生の大豆を食べると体に悪いと言われるのは、この酵素抑制物質が体に入ると体内の消化酵素や代謝酵素の活動が抑えられてしまい、消化が悪くなるからです。
納豆は大豆を発酵させることで酵素抑制物質を無くし、植物の酵素活動を活発にした先人の知恵が詰まった発酵食品といえます。
発酵食品を毎日の食卓に取り入れていきたいですね!
もちろんビールを含む程よい量の酒類もね!

ある日の朝食
朝食

1日3種類の発酵食品を摂取するように心がけています
この日は発酵食品が4種類ありました。

  • 食パン
  • スライスチーズ
  • 納豆
  • ヨーグルト(シナモン入り)

余談ですが、「おかずの検査」を実施している時に「味噌ドレッイングサラダ」の細菌検査をすると、一般生菌数が大幅に基準値を超えました。1g当たり100,000個以上。さあどうしよう。
食品衛生法・衛生規範の規格基準の中でこういった項目があります。参考までに。

Ⅲ 各衛生規範(弁当・総菜、漬物、洋生菓子、生めん類)のなかの弁当。惣菜、漬物を抜粋↓
・弁当・総菜

食品名細菌数(/g)E.coli (大腸菌)黄色ブドウ球菌
加熱処理したもの10万/g以下陰性陰性
非加熱のもの100万/g以下

・漬物

食品名細菌数
(/g)
カビ酵母
(/g)
E.coli
(大腸菌)
腸炎ビブリオ合成着色料
加熱殺菌したもの
(包装後)
陰性1,000/g以下
一夜漬け
(浅漬)
陰性陰性
漬物全般カビ・産膜酵母が
発生していないこと
100ppm以下

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