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塾(第9回)

回転寿司のネタ表示は正確なのでしょうか?(No,2)

第8回に続いて寿司ネタの代用魚特集です。

あなご(穴子)

穴子はウナギ目アナゴ科に属する魚類の総称。
30以上の属と150以上の種類がいて、好みの環境や水深は種類によって異なり、砂泥底、岩礁域、浅い海、深海と、様々な環境に多種多様な種類の穴子が生息しています。(Wikipediaより引用しました)
日本で「穴子」といえば浅い海の砂泥底に生息し、食用に多く漁獲されるマアナゴを指すことが多く、産卵時期は6月から9月、場所は沖ノ鳥島南方沖の九州パラオ海嶺付近だと2008年に判明しました。
本物の穴子は羽田沖で収穫されるもので、その他各地の有名穴子は高級品です。
穴子は偽装魚のさいたるもので、知らず知らずに皆食べていると思います。回転寿司で回っている穴子の正体は体長1.5m超えのクロアナゴで、日本近海にも多く生息しています。
また、フィリピンや南米産で獲れる胴の直径が10cmを超えるウミヘビも使われているそうです。
(参考までに「うみへび」は魚介類のウナギ目に属します)

鮑(アワビ)・ロコ貝

アワビはミミガイ科の大型の巻貝の総称。
南米に生息するアッキガイ科のロコ貝(チリアワビ)やスカシガイ科のラパス貝(ラパ貝)は、食感がアワビにやや似ているのですが、これらの貝は分類学的にはアワビとは全く異なる種だそうです。(Wikipediaより引用しました)
高級品として名高いアワビも、チリ産のロコ貝という歯ごたえがアワビにそっくりな貝が代用されています。
但し、2003年に日本農林規格により表記ガイドラインがひかれ、今では「ロコガイ」もしくは「アワビモドキ」と表記するようになっています。

赤貝

赤貝は、フネガイ目フネガイ科に属する二枚貝の一種。
内湾の潮間帯や浅海の砂泥底に浅く潜って生息し、殻には42本前後の放射肋があります。
他のフネガイ科の二枚貝と同様、呼吸色素がヘモグロビンと同様に鉄ポルフィリンを補欠分子団とするエリトロクルオリンのため、血液が赤く、これが和名の由来となっています。(Wikipediaより引用しました)
日本の回転寿司店向けだけに、中国では、別種のアメリカイタヤガイの養殖が行なわれています。
身が白いので、着色剤で赤く染めて日本に送られてきます。
九州で獲れる赤みが薄く味も劣るサルボウガイも、回転寿司では赤貝として偽装されます。
缶詰や佃煮の赤貝は、ほとんどがこのサルボウガイだそうです。

海老・甘海老

スーパーの魚売り場にも並んでいるアルゼンチンアカエビ(南米沖(大西洋側)産)又は赤エビ。
今ではグリーンランド産が主流で、中国で頭・殻などが除去され、添加物処理されてから輸入されます。
なお回転寿司店では、アルゼンチンアカエビは便利に使われています。縞海老(しまえび)や牡丹(ぼたん)海老はロシア・カナダ・アラスカ産の大きめなアルゼンチンアカエビが、甘海老には小さなアルゼンチンアカエビが化けるのです
回転寿司で多く使われているバナメイエビは、食材偽装で有名になりました。(第8回で書きました)
このバナメイエビは世界で最も多く生産されていて、クルマエビ科のやや小ぶりなエビで主に温かい臨海部で生産されています。
最大の生産地が中国、2位以下はタイ、東南アジア諸国が続いています。

バナメイエビはこれまでの養殖エビが抱えていた多くの病気に対して強く、密集した状態でも養殖できることから、「夢の種」の扱いで急速に生産の主流になりましたが、さまざまな問題点も浮き彫りになっています。
そのひとつが、環境の問題です。
バナメイエビは東南アジアを中心とする海外で大規模に養殖されていて、養殖場確保のためにマングローブ林が伐採され、養殖後は汚染された湿地が残されるなど、環境問題や公害問題も指摘されています。
もうひとつが、養殖エビに使用される抗生物質や農薬です。
狭い養殖場で大量に飼育される養殖エビは、感染症にかかりやすく、そのため多くの抗生物質や農薬が使われています。

養殖エビの代表的な感染症をあげると

  • イエローヘッド病
  • 伝染性皮下造血器壊死症
  • タウラ症候群
  • バキュロウイルス・ペナエイによる感染症など

これらの感染症から守るための抗生物質、そこから抗生物質耐性菌が誕生しその耐性菌を殺菌するための新しい抗生物質と負の連鎖が繰り返されています。
無事養殖されたエビも着色料などで再加工される・・・・・・。
きりがないので今回は書きませんが、養殖エビの問題点、これだけでも一冊の本が書けそうです。

やりいか(槍烏賊)

回転寿司店のやりいかネタの正体は、ヒメジンドウイカやアジアジンドウイカです。
回転寿司店では本物は出ることは少なく東南アジア産の別種で、ベトナムからの冷凍処理品が多く出されています。
回転寿司のやりいかが甘いのは新鮮だからなのではなく、食品添加物の甘味料が使用されているからと言われています。

いくら

本来いくらは鮭の卵ですが、実際に使われているのは鱒(ます)の卵です。
鱒(ます)は鮭と親戚のようなものなのでそれならまだ良いのですが、化学製品・食品添加物だけの人工(人造)イクラが多く出まわっています。
この人工イクラは、カラギーナンという、天然でも発ガン性や催奇形性の危険が高い「食品添加物」の増粘安定剤で作られています。
このカラギーナンは、製薬材料会社が錠剤の開発中に偶然できたものだそうです、医療現場ではなく食品業界で活躍しているのは皮肉ですね。
それとは他に、サラダ油・アルギン酸ナトリウム(増粘安定剤)・着色料で作る方法もあります。

前号に続き今回も寿司ネタの代用魚について書いてみて感じたことは、代用される魚があまりにも多いということ。
そして、それを正確な表示にすると、私達はその魚の味を想像できなくなってしまうのではないかということです。
それを防ぐためには、本来の魚を使わなければいけないのですが、そうすると現在の価格を維持するのは困難。
安くておいしいものを提供するためには、代用魚の存在は欠かせません。
また、季節によって入手が困難な魚を味や見た目が似ている魚で代用することは、私達消費者のニーズに応えるためにも必要だと思います。
これは偽装ではなく、あくまでも“代用”です・・・・。

さあ、今日からどう知恵を働かせて生活に活かしますか?

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